知的好奇心 for IoT

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祝!みちびきサービス開始記念!みちびきの効果を調べてみた。

11月1日から正式にみちびきのサービスが始まりました!

正式にというのがミソで11月1日以前から殆どのサービスは利用できていたんです。
・衛星測位サービス
・サブメーター級測位補強サービス
(他にもサービスはありますが、一般の人が使えるものではないのです)
で、11月1日からは目玉のサービスが開始されました。
・センチメーター級測位補強サービス

マスコミが”みちびきが使えるようになると数センチの精度で位置がわかるようになる”っと言っているのは、この「センチメーター級補強サービス」のことで、L6という信号を受信できる特殊な受信機が必要で、しかも測量で使われている”干渉測位”という測位方式を使うため受信設備にウン十万円かかります。
当分は一般向け(スマホやカーナビで使えるもの)ではない技術です。

と、いうことで、一般の人も恩恵を受けることができる”みちびきの衛星測位サービス”の効果を調べてみました。

 

東京海洋大学越中島キャンパスでの計測

11月11日(日)に東京海洋大学越中島キャンパスで行われていた”ロボットカーコンテスト”の見学ついでに、明治丸前の広場でGPSだけの場合と、GPS+みちびでどのくらい精度が変わるのか計測してみました。
結果はこれです。

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それぞれ、10分間計測した結果です。

場所と環境はこんな感じ。

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明治丸前の広場
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広場の原っぱに直置きで計測!

使用したUBLOX NEO-M8Tはu-centerという評価アプリで使用する衛星を選択できるので、ポチポチと切り替えながら計測を行いました。

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u-centerの設定画面

写真のように周りに障害物がなく見晴らしの良い場所ということもあってか、みちびきの効果と言われても...って感じでした。

っていうか、みちびきの計画が持ち上がった当初は測位衛星はアメリカのGPSとロシアのGLONASSぐらいだったのですが、今は欧州のガリレオや中国のBeiDouも加わっていて、測位衛星が100機以上も飛んでいて、みちびきの数機がそれに加わってもあんまり意味はない状況になってしまっています。
準天頂衛星でなくても、代わる代わる天頂付近に衛星はいつもいる状態です。

みちびきプロジェクトが用意した”GNSS View”を見てもらえれば、一目瞭然だと思います。

 

今回の使用機器など

ハードウェア

ソフトウェア

 

秋葉原駅周辺での計測

前回はオープンスカイでの計測だったため、みちびきの効果があんまりわかりませんでした。そこで、準天頂がメリットとなる測位衛星にとって厳しい環境で計測を行ってみました。

場所はオタクの聖地秋葉原です!

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起点の駅前広場

秋葉原駅の電気街側ロータリーにあるAKB48 CAFE & SHOP前から、駅を中心にしてグルっと一周した結果を比べてみました。(いろいろあって自分は5周しています(´;ω;`))

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GPS受信機を付けたステンレス皿を頭に載せて計測!
(帽子を被っていました...)

早速結果を見てみましょう。

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  • 赤い線:実際に歩いた経路
  • 青い点:GPSのみ
  • 緑の点:GPS+みちびき

どうです?

いつでも「GPS+みちびき」が良い訳ではありませんが、全体的に見て「GPSのみ」よりも「GPS+みちびき」の方がより正確な感じになっていると思います。

スタート地点の衛星配置はこんな感じになっていました。

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GPSのみ
GPS+みちびき

193が初号機、194が2号機、195が4号機のみちびきです。みちびきにはもう1機、準天頂衛星ではなく静止衛星の3号機199がいるのですが、元々のみちびきの仕様が193~197までだったらしく、199を受信できる一般向けの機器はあんまりない状況のようです。

 

今回の使用機器など

ハードウェア

ソフトウェア

 

おわり