Grove WIO NODEは1,100円程度で購入できるESP8266ベースのWiFi付きIoT開発環境で、専用のIOSアプリやAndroidアプリを使ってノンプログラミングで様々なセンサーやアクチュエーターを利用することができます。
でも、この製品の面白いところはArduino IDEを使って自由にプログラミングできる裏技を使えることです。
ネット上にはGrove WIO NODEをArduinoとして使うための日本語の記事は幾つかありましたが、元のファームウェアに戻す方法は見当たらなかったので書いてみたいと思います。
用意したもの
- 超小型USBシリアル変換モジュール AE-FT234X(秋月電子600円)
- Grove 4ピンコネクタ - ジャンパーピン変換ケーブル(5本入り)(千石電商300円)
- ブレッドボード BB-801 (秋月電子200円)
今回はWindows 10で行いますが、戻す方法が書いてあるAdvanced User GuideにはPythonを使ったLinuxとMacユーザーのための記述もあります。
ファイルのダウンロード
以下のファイルをAdvanced User Gudeに書かれてあるリンクからダウンロードします。(一応、ダウンロードリンクを転記しておきます。)
- Flash tool: http://bbs.espressif.com/download/file.php?id=856 (only works with Windows)
- Firmware: user1.bin user2.bin
- Bootloader binary and other binaries: http://wiki.seeedstudio.com/images/4/4b/Esp8266sdk1.4.1.zip
ダウンロードが終わったら「FLASH_DOWNLOAD_TOOLS_v2.4_150924.rar」と「Esp8266sdk1.4.1.zip」を解凍しておきます。
接続
WIO NODEとUSBシリアル変換モジュールをブレッドボードを介して接続します。赤の電源ラインは接続しないので気を付けてください。WIO NODEの電源はマイクロUSBかバッテリーコネクタで供給します。また、白と黄色の通信ラインはクロスして接続します。
次にUSBシリアル変換モジュールとWindows PCをUSBケーブルで接続します。
接続するとデバイスマネージャーに「USB Serial Port」が出てくるのでCOMポート番号を覚えておきます。
Flash Toolの実行
「FLASH_DOWNLOAD_TOOLS_v2.4_150924.rar」を解凍したフォルダにある「ESP_DOWNLOAD_TOOL_V2.4.exe」実行します。(V2.3と表示されることはスルーで!)
ダウンロードしたファイルを「Download Path Config」に、覚えておいたCOMポート番号を「COM PORT:」に、他の赤枠は図の通りに設定します。
次にWIO NODEのFUNCTION(FUNC)ボタンを押しながらRESET(RST)ボタンを押して、RESET(RST)ボタン、FUNCTION(FUNC)ボタンの順で放してファームウェアの書き込みモードにします。その後、Flash Toolの「START」ボタンを押すとファームウェアの書き込みが始まります。緑バックで表示されているのDownloadと謎の漢字がFINISH完成と表示されたら終了です。(Flash Toolの「START」ボタンを押した後にWIO NODEのボタン操作に手間取っていると書き込みに失敗するので、手順を修正しました。)
おつかれさまでした!
補足
Advanced User Guideをご覧になった方は気付いていると思いますが、実はこの方法、WIO NODEでなくても行えます。試しにトランジスタ技術2016年9月号に載っていた「ESPスタータ・キットXブレッドボードで作るIoT実験ボード」に書き込んでみたら、WIO NODEとして使うことができました。